『花札』の紹介に引き続き、今回は花札の遊び方の一つ“こいこい”のルールを説明したいと思います。
『花札』の記事を読んでいない方は、先に読んでいただいた方が分かりやすいかもしれませんm(__)m
花札の遊び方のひとつ“こいこい”
シンプルなルールながら、運だけでなく勝負勘と度胸、冷静さが試される2人専用のルールです。
ただ残念なことに、細かいところまで説明されているものが少ない上に、
ローカルルールが多くてどうやって遊ぶのか正しいのかイマイチわからない……
そこで、今回は私たちが実際に採用しているルールを紹介します!
他の場所で紹介されていることと違う部分もあるかと思いますが、
一つの案として参考にしていただければと思います!
基本ルール
ゲームの流れ
・親決め
裏向きに広げた48枚の札の中から1枚を選び同時に表向きにします
より早い月(1月に近い)を引いた方が親となり、1回戦目の先手となります
親は、よく混ぜた札を相手・場・自分の順に2枚ずつ4回配ります(各手札8枚、場札8枚)
残りは山札として中心に裏向きのまま置き、場札8枚を表向きにしてゲームスタートです!
・手番
先手の親は、まず手札8枚のうち1枚を選び場に出します。
この時、出した札と同じ月の札が場にあれば、その場札に重ねて置きます。
同じ月の札がない場合は重ねずに並べて置きます。
続けて、山札の1番上の札を表向きにします。
その札も、手札から出した札と同様に、同じ月の札が場にあれば重ね、なければ並べて置きます。
この時点で重なってる札を自分の手元に表向きのまま回収し、手番が終了です。
したがって、一回の手番で、0枚・2枚・4枚のいずれかの枚数が手元に回収されることになります。
回収した札は、光札・タネ札・短冊札・カス札といった種類ごとにまとめて並べておくとわかりやすいでしょう。
・アガリ
手番を交互に繰り返し、一方が先に「役」(下記で説明します)を完成させてアガったら1回戦終了です。
アガった方は、完成している役の点数を獲得します。
どちらも「役」が完成しなかった場合は、どちらも0点として次の試合に進みます
(親が6点獲得して次に進むルールもあるようです)
6回戦まで終了した時点で合計点が高いほうが勝利です!(3回戦や12回戦でやる場合もあります)
役
たくさんあって大変に感じるかもしれませんが、
やってみるとすぐに覚えてしまうと思います!
これらの役は重複します。例えば、5点の役と1点の役が同時に揃っていれば6点獲得できます!
では、点数の低いものから順に解説します
カス
カス札を10枚集める役です。11枚以降は1枚ごとに1点増えます。
例:カス札12枚集まった場合は3点
タン
短冊札を5枚集まった状態です。6枚目以降は1枚ごとに1点増えます。
タネ
タネ札を5枚集まった状態です。6枚目以降は1枚ごとに1点増えます。
赤タン
1月、2月、3月の短冊札3枚を集めた状態です。
他にも赤く見える短冊がありますが、赤タンに該当する短冊札には文字が書かれています。
赤タン3枚以外にも短冊札を持っていた場合は1枚につき1点増えます。
また、上記の「タン」の役と重複するので、例えば1月、2月、3月、4月、5月の短冊札計5枚が集まっていた場合、赤タンの7点とタンの1点どちらも獲得します。
青タン
6月、9月、10月の青い短冊札3枚を集めた状態です。基本的には赤タンと同様です。
赤タンも青タンも満たした場合は6枚で10点とし、その他に短冊札を持ってる場合は1枚につき1点ずつ増えます。
例えば、1月、2月、3月、4月、5月、6月、9月、10月の短冊札を集めた場合、赤タン青タンで10+2点、タンで1+3点の計16点を獲得することになります。
猪鹿蝶
イノシカチョウと読みます。花札をやったことない方も聞いたことにあるフレーズではないでしょうか?
6月、7月、10月のタネ札を集めた状態です。他にタネ札を持っていた場合、1枚につき1点増えます。
花見で一杯(花見酒)
3月の光札(桜に幕)と9月のタネ札(菊に盃)を獲得した状態です。
たった2枚で5点なのでとてもコスパがよく、見た目も華やかな役です!
月見酒と並んで私たち夫婦も大好きです(笑)
月見で一杯(月見酒)
8月の光札(ススキに月)と9月のタネ札(菊に盃)を揃えた状態です。
“桜に幕”、“ススキに月”、“菊に盃”の3枚だけで10点になることから、盃を取られるとこれらを警戒します(笑)
三光
11月の“柳に小野道風”を除いた光札4枚のうち3枚を集めた状態です。上記、花見酒/月見酒とも重複しやすいです
雨四光
三光に小野道風が加わった状態です。四光より1点低いですが、名前がちょっとおしゃれですよね。
必然的に三光と重複しますが、重複カウントはしません。下記、四光も五光も同様です。
四光
小野道風以外の光札4枚を集めた状態です。ちなみに「ヨンコウ」ではなく「シコウ」と読むそうです。
小野道風だけ光札の中でもなぜかちょっと不遇なんです
五光
光札5枚すべてを集めた状態です。ごくまれに揃いますが、五光でアガるととっても気持ちいいです(笑)
“こいこい”
さて、ルール名にもなっている“こいこい”について解説します。
上で説明した通り、先に役が揃ったらアガることでその回は勝てるわけですが、、、
「もっと高い点数が狙えそう!」「相手はあんまりいい手を持ってなさそうだ…」といった場合は、
アガらずに続けてもっと多くの役を目指したくなりますよね?
(というか、そうしなければ五光などは理論上揃いません)
そんな場合は、役が揃った時点で“こいこい”と宣言します!高らかに!!
そうするとゲームは続行し、また次に役が揃った方がアガることができます。
この際、再度”こいこい”ができるかどうかはローカルルールによるようですが、
私たちは何度でも”こいこい”できるルールでやってます。
ただし、”こいこい”にはデメリットがあります。
役が揃った状態で“こいこい”を宣言するわけですが、その次に自分が他の役を揃える前に、
相手が役を揃えてアガってしまった場合は、当然最初に揃っていた役の点数は獲得できません。
そればかりか、一度“こいこい”をした後に相手がアガった場合、相手の得点は2倍になってしまうのです!
このルールがあるために、先に役を揃えてもアガるかどうか悩むことになり、
駆け引きが生まれ、勝負勘が試されるわけです!
“こいこい”を成功させて大量得点する喜びも、”こいこい”を失敗して大量失点する悔しさも、
病みつきになること間違いなし!?(笑)
その他のルール
・7点以上でアガった場合は点を倍にする
これも”こいこい”と並んで重要なルールです。
このルールがあるために、5点や6点の役が揃ったときに”こいこい”するか迷うことになります(笑)
相手が”こいこい”している状態で4点以上の役でアガった場合、
被”こいこい”状態で2倍、7点以上の得点で更に2倍と、4倍に計算するルールもあるようですが、
我々夫婦はこれらは重複しないことにしてます。
これらの重複を認めると、“こいこい”失敗のリスクが高くなりすぎて、
お互いこいこいをしなくなってしまうため、駆け引きが生まれにくくなってしまうと考えたからです。
・くっつき、手四
配られた手札に、同月のペアが4ペア揃った状態を「くっつき」
同月の札4枚すべてが揃った状態を「手四」と言います
これらの状態になったら、「くっつき」または「手四」と宣言し、
その回は宣言した方に6点入り、次のゲームに進みます。
どちらもめったに起こりません。
・場に3枚の同月札
最初に配られた場札に同月札が3枚あった場合は3枚を重ねて置き、
同月札の残り1枚を出した方がまとめて全て獲得できます。
・場に4枚の同月札
最初に配られた場札に同月札が4枚あった場合は、その回は両者0点で流れ、親を変えずに次の回に進みます。
・化け札
菊に盃の札は「化け札」といい、タネ札としてもカス札としてもカウントします。
例えば、桜に幕、菊に盃、タネ札4枚、カス札9枚を集めた場合は、花見酒5点、タネ1点、カス1点で計7点。
7点以上なので倍になって、14点獲得できます!
菊に盃は大事な札です(笑)
以上が、私達が採用している“こいこい”のルールです。
とりあえず、上記でやってみて、後から自分たちがより楽しめるようにアレンジしてみるのもいいかもしれません!
少しでも参考にしていただけたら嬉しいです☆
そしたらね~(^_^)/~